「BrandLand Japan」について
本日経済産業省が推進する「地域に眠る魅力的な資源の海外市場に併せた磨き上げや、海外への魅力発信を通じて地方活性化を図るローカルクールジャパン政策」=「BrandLand Japan」の「OPEN DIALOG」を聴いてきました。この企画の特徴はメーカーが勝手に商品を造って海外へ進出をするというのではなく、「海外消費者の感性やニーズ等に詳しいプロディューサー」と称する人たちを活用し、現地に合わせたモノづくりと販売戦略を構築するというものです。各事業概要を説明するにあたってのモデレーターの方々は、日本空港ビルディングの大西副社長をはじめ、クールジャパン戦略担当の内閣参与・浜野氏、CIBONEやDEAN&DELUCAなどライフスタイルショップ提案の横川氏、Soup Stock Tokyoの遠山氏など一流メンバーが揃い的を得た質問やアドヴァイスを行い大変ためになった一方、各メーカーを指導するプロディーサーと称する方々はちょっと問題で、これが日本のクールジャパンの海外進出レベルかと思うと唖然としました。何故ならマーケティングの基礎が理解できていないばかりでなく、「日本製品」を海外に売り込むための海外消費者のニーズ把握が全くできていないからです。海外を十羽一絡げに論じていること自体が無知そのもので、欧州と米国、更には東南アジアと全く市場が違い、消費者ニーズが違うことを認識していません。各プロディーサーはスポンサーであるメーカーのご機嫌取りのために、出来上がった商品を取り合えず知り合いに売り込むというブローカー的な発言が多く、販促もブロガーやインフルエンサーを使う等と当たり前の手法が賛美され言葉を失いました。もっと時代の小売りとモノ造りを勉強しなおさないと海外進出どころか国内で生き残ることも難しいでしょう。