セレクトショップの盛衰
オープニングセレモニーが表参道店を残して閉店するそうです。一時は海外ラグジュアリーブランドを擁したセレクトショップは花盛りでしたが、ここ数年苦戦中でした。セレクトショッ、プは元来一人のバイヤーが自信のファッション感性を全面に押し出し、その感性の具体的表現としてのコーディネートを売りにして伸びてきた業態です。しかし、規模が大きくなるにつれ、一人のバイヤーでは対応しきれなくなり複数バイヤーがバイイングに携わるざるを得なくなると、テイストにぶれが出るようになり、セレクトショップの良さは崩れてしまったのです。現在も健闘しているのはオーナーがしっかりテイスト管理している僅かな店だけです。調子に乗り、店舗数を増やし、固定客ではなく数を売ろうとしたショップは生き残りに必死なのです。元来高額なファッションを扱うのでフリー客を狙うのではなく、固定客を育てていくのがセレクトショップです。現在でも固定客を大事にしてむやみな出店をせず好調なのは、名古屋のBOLS1987位でしょう。特にメンズセレクトショップは時間の問題と言われ、オーナーは如何に大手商社やファンドを騙して売り逃げするかに腐心しているようです。
BOLS1987名古屋三越店