新しい百貨店とは? 新業態の百貨店 №1
百貨店の苦戦が止りません。消費者ニーズの多層化、ネットの急拡大に伴う社会構造の劇的変化に付いていけないからです。百貨店は常に社会変化を見逃さず機敏にその業態を変化させ、新しい品揃え、展開方法、販売手段を開発し消費者ニーズをリードしてきました。しかし技術革新による新しい販売手段は従来の予想をはるかに超えたスピードと規模で拡大し、百貨店が手を拱いているうちに売上金額も顧客数も抜かれてしまい、差は広がる一方です。このままではインバウンドで息をついている一部の大都市百貨店以外は全て無くなる日も遠くは無いでしょう。
この状況を変えるには百貨店が再び新業態を開発しなければなりません。単なる物販機能のみの業態から時代に合った業態へ進化しなければ生き残ることはできません。では新業態化とは如何なるものなのでしょうか?単なる場所貸し化でも低価格帯メーカーの導入でもありません。その要件として①地域密着型で地域コミュニケーションの中核化機能を持つこと②24時間機能を持ち24時間展開すること③コト寄りの起点として新しい生活提案を行うことの④新しい商売を生み出すことの4点です。次にこれらの要件を1つずつ検討しましょう。