百貨店復権への道 第1回

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百貨店不振が叫ばれて久しいですが、未だその具体的対策が打てていません。

不振原因に、株価の低迷、販売チャンネルの多様化、消費者のモノ離れなど多々言われていますが、根本的な原因は、ネットを初めとする「技術革新による社会構造の劇的変化」とそれに伴う「社会生活の急劇な変化」にあると言えます。

これはネットやAIの急速な開発・展開により消費者の生活自体が大きく変わりつつあるという事です。従来の社会生活がネットなどの提供する「利便性」により根本から加速度的に変化し続け、最後には政治形態、国家という枠組みさえ変える規模になっているのです。消費者は知らず知らずのうちにその恩恵を生活の中に取り込み、今では無くてはならないものになっています。これは何も都会のお洒落な生活だけでなく、地方都市や過疎地帯の生活困難地域にとっても便利以上の恩恵が受けられる革命的な出来事なのです。

ネットも最初は「24時間・何処からでも・どんなものでも買える」というレベルでしたがAIの進化は今では車の自動運転、現金無しの社会、即日無人デリバリー、シェアーによる所有の不必要化、勤務時間・場所の自由化、などを可能化にし、あれよあれよという間に消費者の社会生活を変え続けているのです。

この変化に百貨店は「全く」と言ってよいほど対応できていません。百貨店はネット対策としてネット上に商品を載せたり自社ホームページで商品販売を行ったりしていますが、どれも「カタログ掲載の代わりにネットに載せた」レベルの展開でとても時代に対応しているとは言えず、現代のスピード感から判断すると2世紀くらい遅れた対応でしかありません。

何故こんなに遅れてしまったのでしょう。第2回はその原因を分析します。

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