新しい時代の幕開けになるか?
高島屋がオンワード樫山HDが、店舗とECを融合させるオムニチャンネルの共同プロジェクト開始するとのニュースがありました。オンワードのEC在庫をタブレットで調べ、➀店頭とEC在庫から商品紹介②EC在庫活用で欠品防止③コーディネート紹介④宅配のメリットを訴求していくそうです。海外や国内の大手チェーン衣料店や専門店では既に行われており、売逃し防止やストック場へ販売員が在庫探しに往復してかかる時間軽減に大きな効果を発揮しているシステムです。日本では小売り各社がバラバラに独自のジャンコード設定を行っているためにメーカー在庫との連動が難しく単品管理による在庫管理が完全に行われている企業は大変少ないです。その為、うるさく言う店や売れる店にはメーカーも在庫管理をしっかり行い、売れ筋商品を優先的に回しますが、そうでない店はメーカーのストック場代わりに使われているというのが実態です。それ故、小売大型店が独自でEC展開を試みても中途半端な展開で、中途半端な結果に終わる事が多く、現場ではECは(Electronic Commerce)ではなく(いいかげんで、困っちゃう)と言われているのも事実です。今回はオンワードの仕組みに高島屋が乗っかった格好ですが、百貨店店頭にはオンワードからの派遣社員しかおらず、この仕組みをどう強化発展させていくかオンワードにおんぶにだっこでは意味がなく、少なくとも進捗を研究するには百貨店社員を売場に常駐させ、顧客の反応をオンワードから聞くのではなく、自ら想定目標値を決め、それに対しての数字だけの結果内容把握ではなく実態把握を行うべきでしょう。それとのこの実験で得たデータを品揃えにどう反映させ、どう店舗独自色を打ち出し、固定客に更なる購買点数増をコーディネート力強化によって図れるかという観点を徹底して研究しなければEC(ええ調子)には行かないでしょう。