戦後70年の制度疲労

三菱自動車が燃費偽装をしました。戦後70年を経て、日本経済を牽引してきた大企業の2度目の不正事件です。

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報道では、成績向上が金科玉条として社内にまかり通り、正しい事が言えない状況だったと言っています。
昨今、日本の企業は国際化の一貫として、株主に対してのみ、責任を負うことが企業責任であるかのような論調を良く耳にします。しかし、企業の存在意義は、如何に消費者と社会に貢献するかという点に尽きるべきだと思います。かつての日本の企業は、少しでも良い暮らしを、少しでも住みやすい社会実現のために頑張って来ました。それが戦後70年で、どこが悪いのか、誰が悪いのか不明のまま、少しずつ目的が狂ってきてしまいました。正に日本経済を支えてきたシステムそのものが制度疲労を起こしているのです。成績しか目に入らない経営者が悪いのか、モノが言える状況ではなかったと自己弁護をする社員がだらしないのか、どちらにせよ、社会が幼稚になって来ているとしか思えません。姑息な手段で守ったものは、伝統ある看板ではなく、個人そのものでした。これでは企業は存続する意味も意義も在りません。寂しい限りです。

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