緩~い時代は最先端!
流石創造集団の行っている「限界集落再生」現場である石川県小松市滝ケ原に行ってきました。一つは代々6家族が自宅の延長として各屋の庭と氏神様を祭る神社の境内に自生している「苔」を大事に守り続けた「苔の里」です。ここも高齢化が進み「苔」を守り切る事ができず荒れるがままに任さざるを得ないという状況下に、流石創造集団がボランティアとして都会の田舎暮らしや苔好きを集め、「苔」維持の清掃ボランティアとして定期的に送り込むと同時に村内にある廃屋を休憩所として整備したり(改装設計は隈健吾氏)、スウェーデン大使夫妻をお呼びして海外デザイナーに苔の持つ美を紹介するなどして世界に向けて啓蒙活動をおこなっています。そのそばに位置する滝ケ原地区は限界集落で現在数件しか残っておらず、やはり高齢化が進み過疎が静かに進行しているエリアでした。此処にある廃屋を流石創造集団は、手作りで改装し苔の里に来るボランティアや海外からのアーティストたちの為に民泊施設やカフェなどをオープンさせ、村の雰囲気を一変させています。施設の外観は昔のままの古い蔵や納屋ですが中には北欧家具や最新デザイナーの椅子やテーブルがあり、快適空間を創出しており、そこには緩~い空気が静かに流れています。この環境に憧れた若いスタッフが住み込み、地元の方と結婚し、年内には赤ちゃんまで生まれます。そんなカップルが2組、滝ケ原を支えています。農家のおじいちゃんと一緒に野菜を育て、おばあちゃんと一緒にご飯を作り、みんなで寄り合って晩御飯を食べている姿は何ともほほえましい限りです。しかも海外デザイナー達も滝ケ原の環境にすっかり溶け込み一度来ると必ずリピーターになるそうです。これもnetのおかげでしょう。宣伝は口コミとSNSだけだそうです。気張らず、お金をかけず、地元の方と一緒に、緩~い時代の最先端を垣間見た気がします。皆さん、ぜひ一度滝ケ原へ行ってみて、時代を感じてください。