コロナ禍の後に №1
コロナ禍は日本人のライフスタイルに大きな影響を及ぼし、日本の社会基盤の脆弱性を露わにしました。安易な生産拠点の海外化や緊急医療体制の不十分さなどに伴う社会安全保障認識の欠如、ネット購入や宅配の急増による配送網のパンク、学校の休校により発生する広範囲での負担、事前準備もなく行われた在宅勤務やTV会議による生産性の低化、国家や自治体が本来持つべき非常時対応の法的未整備、など戦後70数年築いてきた日本型社会の制度疲労・時代不適合・欠陥が明確になったのです。特に日本は先進技術立国と思い込んでいましたが、欧米どころか東南アジアや中国と比べもIT化の遅れは決定的で、このままでは世界での競争力はおろか国内産業の基盤さえ守れなくなることは必定です。政府の施策は二転三転し、経団連は何もせず、非常時には一枚岩と思われていた日本株式会社は機能せず、かろうじて民度の高さで乗り越えつつありますが、世界的規模の災害の前では個々の企業ができる範囲は極めて限られ、上手く機能することは少ないのです。コロナ禍が完全に収束するまでに今のままでは多くの産業や企業が倒産に追い込まれることは必須であります。政府としても今後抜本的なDX化(デジタルトランスフォーメーション)を推進するでしょうが、官僚のみならず日本企業全体が古い体質化にある現状ではその進捗は遅々として進まないことは想像に難くありません。我々は自身の手で自分を守らなくてはなりません。では私たちはまず何をすべきなのでしょう?次回からこれからの「飲食」、「物販」、「コト寄り」、に分けて考えていきましょう。