総合から「個」へ

前回、セブン・アイの総合スーパー2割閉店の話をしました。これは総合という名の下に顧客を一括りで括る事がもはや時代のニーズに合っていないということを物語っていると論評しましたが、訪日顧客も一括りではいけないと「ガイアの夜明け」で同じ様に語られていました。その理由は訪日顧客の母国は多種多様で、各々文化も違えば習慣も違い、来日目的も違うというのです。当たり前といえば当たり前ですが、今まで我々はどうしても一括りにしてレッテルを張り、効率のみを追求し過ぎていたように思われます。彼らは求めるサービスも違うし、何が一番彼らのニーズなのか真に理解しないと、画一的なサービスでは直ぐに飽きられてしまうからです。さらに番組では東京の大丸百貨店が外国人による覆面調査員を投入し、どの様なサービスが今後必要なのか、販売員がきちんと対応しているのか、品揃え・サービスと販売員教育まで一貫して対応すべく調査を開始していました。その時担当した販売員は完全に気後れしてしまい、覆面調査員からはダメ出しを食らっていました。訪日外国人に販売員全員がきちっと接客できるよう教育する事はすごく重要であると番組は話しており、話せなくても方法はいくらでもあると言っていました。しかし、これは外国人でも日本人でも同じです。消費者は個々ニーズが別々であることは当たり前なのです。この事に日本の小売業は早く気がついて欲しいものです。

© 2015 Coup d'etat CLUB.