IT時代の新しい売り方№5

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これからの実店舗は以下の3種類に大別されるでしょう。

① ショウルーミング化店舗                                                                                                                                                           ② ネットでもその場でも買える店舗                                                                                                                                             ③ 実店舗でしか買えない店舗

①は「見せるだけ」で購入はネットで行うという店舗です。「サービスとしての小売り」をコンセプトにしたIT機器の新製品や様々な商品を「実際に体験さす」という体験型店舗になります、

店頭にはサンプルのみの展開のため在庫負担がかかりませんし、大きなスペースも必要としません。また販売員すら必要ありません。基本的には、様々な分野のブランド・企業に店舗を区画として提供するだけでなく、「店舗のサブスクリプションサービス」をしているからです。

スタートアップ企業やスモールビジネスで展開する新興企業や個人には最適の展示場となります。但し新商品の発表の場という意味合いが強い店舗で期間限定展開が肝になります。一定の認知がされれば後はSNSの出番です。

2015年に米国サンフランシスコに創業された企業で2020年夏に有楽町と新宿の2店をオープンさせましたが新しい形態のD2Cとして注目を浴びています。ITを駆使した新商品は特にメーカーの実験場としては申し分ありません。新宿店内には無人店舗でオーダージンズを購入できるサービスを提供しており、IT技術をかつようしてストレスフリーな洋服の購入体験・全く新しいブランド体験づくりに挑戦しています。

この試みは従来の「接客」の意味を全く変え、人に代わってより機能的で効果的なモノづくりとそのモノ作りの過程までが販売に不可欠で、消費者が納得して購入することまでを、「販売員」ではなく「体験」することで納得させるという人類史上画期的な「売り方」であります。今後どこまで消費者が使いこなすか,あるいはこの販売システムについてこれるか大変興味をそそられるところであります。

また、渋谷PARCOにオープンした「βOOSTER STUDIO by campfire」もものを売らない店であります。こちらはクラウドファンディングを通じて誕生したプロダクトや、リテールストアに展開前のプロダクトをなどを展示するショールームであります。リテールストアへの販路拡大に向けたテストマーケティングや新商品開発サポートを目的としたショップです。

天井にはカメラを設置して来店者を解析し、展示製品に関心を寄せた人数や属性、店舗内の行動パターンや回遊でデータを出店者に素早くフィードバックし、「仮説検証」や「市場ニーズへの迅速な対応」などの製品開発をサポートするのが目的なショップで、購入は運営するクラウドファンディンぐのサイトから購入する形態を取っています。

どちらの店舗も従来の無人員販売店舗とは異なり、店舗の存在意義が明確に異なる店舗として注目されます。すくなくとも次世代の若き消費者がどのように反応するか見守りたいです。

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